1. お車ユーザーの豆知識

名阪国道はどこまで無料?有料区間との料金比較も紹介

名阪国道

名阪国道とは?基本情報と特徴

自動車専用道路

名阪国道の概要

名阪国道(めいはんこくどう、MEIHAN EXPWY)は、一般国道25号のバイパス道路で、三重県亀山市の亀山インターチェンジ(IC)から伊賀市を経由し、奈良県天理市の天理ICまでを結ぶ自動車専用道路です。高速道路に並行する一般国道の自動車専用道路であり、略称は「名阪(めいはん)」と呼ばれます。

総延長は73.3km、全区間4車線(片側2車線)で整備されており、125cc以下の二輪車は通行禁止ですが、小型特殊自動車は通行可能です。1965年の開通以来、通行料金は無料で提供されています。

名阪国道の路線図と特徴

名阪国道は、東名阪自動車道と西名阪自動車道の間に位置し、中京圏と近畿圏を最短距離で結ぶ幹線道路です。高速道路と異なり、インターチェンジ間の距離が短く、数も多いことが特徴です。特に福住IC~天理東IC間には「Ωカーブ」と呼ばれる急カーブ(最小曲率半径150m、設計速度60km/h)があり、走行時には注意が必要です。

全体的に交通量が多く、特にトラックを中心とした事故が発生しやすい区間もあり、全国の自動車専用道路10kmあたり事故件数ではワーストクラスの道路として知られています。

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他の高速道路との違い

名阪国道は「高速自動車国道に並行する一般国道の自動車専用道路(A’路線)」に分類され、高速道路とはいくつかの点で違いがあります:

比較項目 名阪国道 高速道路(例:西名阪自動車道)
通行料金 無料(1965年開通以来) 有料(ETC・現金)
車両制限 125cc以下の二輪車禁止、小型特殊自動車は通行可 高速道路規定に準じる
設計速度 60~70km/h(雨天時は50km/h) 80~100km/h程度
インターチェンジ間隔 短く多数存在 比較的長く主要IC中心
交通量・事故リスク 多く、特にトラック中心で事故件数が全国ワーストクラス 交通量は多いが事故発生率は名阪国道より低い

名阪国道がなぜ無料であるのか

名阪国道は、東名阪自動車道や西名阪自動車道よりも先に開通した経緯があり、中京圏と近畿圏を結ぶ物流や経済活動を支えるため、開通当初から無料で運用されています。物流業者の負担を軽減し、地域経済の円滑な流通を目的として整備されました。また、無料提供により周辺の有料高速道路の混雑緩和にも寄与しています。

名阪国道の利用方法

名阪国道を安全かつ快適に利用するためには、次の点を押さえておくと便利です:

  • 一般車・トラックとも通行可能だが、大型車とのすれ違いには注意
  • 通行料金は無料なのでETCは不要(高速道路接続時のみ必要)
  • 急カーブやインターチェンジが多いため、事前に区間や地図を確認して運転
  • サービスエリアやパーキングで休憩を取りつつ運転すると快適

無料区間の詳細とおすすめ利用方法

無料区間

無料区間の始点と終点

名阪国道は全線が自動車専用道路であり、開通以来通行料金は無料です。無料区間の始点は三重県亀山市の亀山IC、終点は奈良県天理市の天理ICまでの73.3kmが対象です。

主要なインターチェンジは以下の通りです。

  • 亀山IC(三重県、東名阪自動車道に接続)
  • 関IC(三重県)
  • 久我IC(三重県)
  • 向井IC(三重県)
  • 板屋IC(三重県)
  • 南在家IC(三重県)
  • 伊賀IC(三重県)
  • 上柘植IC(三重県)
  • 下柘植IC(三重県)
  • 御代IC(三重県)
  • 壬生野IC(三重県)
  • 伊賀一之宮IC(三重県)
  • 中瀬IC(三重県)
  • 友生IC(三重県)
  • 上野東IC(三重県)
  • 上野IC(三重県)
  • 大内IC(三重県)
  • 白樫IC(奈良県)
  • 治田IC(奈良県)
  • 五月橋IC(奈良県)
  • 山添IC(奈良県)
  • 神野口IC(奈良県)
  • 小倉IC(奈良県)
  • 針IC(奈良県、道の駅針T・R・S付近)
  • 一本松IC(奈良県)
  • 福住IC(奈良県)
  • 五ヶ谷IC(奈良県)
  • 天理東IC(奈良県)
  • 天理IC(奈良県、西名阪自動車道に接続)

無料査定

名阪国道のサービスエリアとパーキング

名阪国道の休憩施設は大型SAが少なく、主に以下のポイントが利用されます。

  • 伊賀SA(上り:名古屋方面):EV Quick電気自動車用急速充電器あり、トイレ・食事・休憩スペース完備
  • 伊賀上野SA(下り:天理方面のみ):下り線利用者向けの休憩施設
  • 高峰SA(下り:天理方面のみ):休憩スペースあり
  • 道の駅いが(下り:天理方面):EV Quick急速充電器・ガソリンスタンドあり
  • 道の駅針T・R・S(針IC付近):EV Quick急速充電器あり

長距離ドライブの際は、これらの休憩施設を計画的に利用することで、疲労を防ぎ、安全に走行できます。

無料区間での注意すべき点

  • 急カーブ(特に福住IC~天理東ICのΩカーブ)や坂道が多く、速度管理を徹底すること
  • トラックなど大型車の交通量が多いため、追い越しやすれ違いに注意すること
  • インターチェンジ間隔が短く、頻繁に車両が出入りするため注意すること
  • 雨天や悪天候時は最高速度50km/hに制限される区間があること

雨の日

他の有料道路との接続

名阪国道は両端で有料高速道路と接続しています。

  • 亀山IC側:東名阪自動車道(E23)と直結
  • 天理IC側:西名阪自動車道(E25)と直結

この接続により、中京圏~近畿圏間は、高速道路と一般道路(無料区間)の組み合わせで通行ルートを自由に選択でき、通行料金や渋滞状況に応じて効率的なドライブが可能です。

ETC・高速道路との比較

名阪国道と阪奈道路や伊勢道など高速道路の違い

名阪国道は、無料で通行できる自動車専用道路ですが、高速道路とはいくつか違いがあります。阪奈道路や伊勢自動車道などの有料高速道路と比較すると以下の特徴があります:

  • 通行料金:名阪国道は無料、阪奈道路・伊勢道はETC・現金で料金が発生
  • 設計速度:名阪国道は区間によって60~70km/h(雨天時50km/h)、高速道路は80~100km/h程度
  • インターチェンジ間隔:名阪国道は短く、頻繁に出入口がある。高速道路は比較的長距離で主要IC中心
  • 大型車の比率:名阪国道はトラックなど大型車が多く、事故発生率も高め

高速道路

交通量と渋滞状況

名阪国道は、中京圏と近畿圏を結ぶ主要幹線道路のため、平日・休日問わず交通量が多いです。特に以下のポイントで渋滞や通行注意が必要です:

  • 亀山IC~関IC付近:物流トラックが多く、平日朝夕に交通量増加
  • 伊賀IC~針IC付近:観光シーズンや連休中に渋滞が発生しやすい
  • 天理IC付近:西名阪自動車道との接続部で車線変更や合流に注意

阪奈道路や伊勢自動車道に比べると、名阪国道は無料で利用できる分、短距離移動や物流車が集中しやすく、ピーク時は渋滞が発生しやすい特徴があります。

時間・料金・距離の比較例

以下は、名阪国道と代表的な高速道路を名古屋~大阪間で比較した例です。距離・所要時間・料金の目安を整理しています。

道路 距離(名古屋~大阪) 所要時間(目安) 通行料金(ETC/現金)
名阪国道(亀山IC~天理IC経由) 約73km(無料区間) 約1時間10分~1時間30分(交通量により変動) 無料
東名阪自動車道+新名神高速経由 約170km 約2時間~2時間30分 約3,000円前後(ETC料金)
阪奈道路+西名阪自動車道経由 約80km 約1時間10分~1時間30分 約700円前後(ETC料金)
伊勢自動車道経由 約130km 約1時間50分~2時間10分 約2,000円前後(ETC料金)

この比較から、名阪国道は距離・料金の面で有利ですが、交通量の多さや大型車の割合、急カーブなどの安全面には注意が必要です。用途や時間帯に応じて、有料高速道路との組み合わせで効率的なルート選択が可能です。

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名阪国道通行時の注意点

大型車とのすれ違い、制限速度の注意

名阪国道は物流や長距離輸送の主要ルートであるため、トラックや大型車の交通量が非常に多い区間があります。特にインターチェンジ間の距離が短く、頻繁に出入りがあるため、すれ違いや追い越しには十分注意が必要です。

制限速度は通常区間で60~70km/h、雨天や悪天候時には50km/hに制限される区間もあります。速度オーバーは事故の原因となりやすいため、前方の交通状況に応じて速度を調整しましょう。

道路のカーブ・坂道の危険箇所

名阪国道には急カーブや坂道が多く、特に奈良県天理方面の福住IC~天理東IC間には「Ωカーブ」と呼ばれる急カーブがあります(最小曲率半径150m、設計速度60km/h)。

また、インターチェンジ間隔が短く、カーブ・坂道・勾配の連続区間があるため、夜間や雨天時は視界が悪くなり、スリップや衝突のリスクが高まります。走行中は速度を落とし、安全確認を徹底することが重要です。

休憩スポットや道の駅の活用方法

長距離ドライブで疲労や集中力の低下を防ぐため、名阪国道の休憩スポットや道の駅を計画的に活用しましょう。主要な施設は以下の通りです:

  • 伊賀SA(上り:名古屋方面):トイレ・食事・休憩スペース・EV充電設備あり
  • 伊賀上野SA(下り:天理方面のみ):下り線専用の休憩施設
  • 高峰SA(下り:天理方面のみ):休憩スペースあり
  • 道の駅いが(下り:天理方面):EV充電・ガソリンスタンドあり
  • 道の駅針T・R・S(針IC付近):EV充電設備あり

これらの休憩ポイントを活用することで、長時間運転による疲労を軽減し、安全運転を維持できます。特に大型車が多い名阪国道では、こまめな休憩が事故防止にもつながります。

道の駅

まとめ:無料区間を賢く使って快適ドライブ

料金を節約したい人向けのポイント整理

名阪国道は全線通行無料で利用できるため、通行料金を節約したい方には非常に便利な道路です。ポイントを整理すると以下の通りです:

  • 亀山IC~天理ICまで73.3km、通行料金は一切不要
  • 有料高速道路を回避できるため、短距離移動や中距離ドライブでコスト削減可能
  • 東名阪自動車道や西名阪自動車道との接続により、高速道路との組み合わせで柔軟なルート選択が可能
  • 主要休憩施設(伊賀SA、伊賀上野SA、高峰SA、道の駅いが、道の駅針T・R・S)を活用すれば、安全かつ快適にドライブ可能

名阪国道は便利だけど事故・故障のリスクもある

無料で便利な名阪国道ですが、交通量が多く、特にトラックなど大型車が多いことから事故リスクは高めです。また、急カーブや坂道が多く、Ωカーブなど一部区間では速度やハンドル操作に注意が必要です。

さらに、長距離ドライブや悪天候時には、車両の故障リスクや疲労による注意力低下も懸念されます。そのため、以下の点を意識することが重要です:

  • 交通量の多い区間では安全車間距離を確保する
  • 急カーブや坂道は速度を落として走行する
  • 休憩スポットや道の駅を計画的に利用し、疲労をためない

無料区間を賢く使うことで、料金を節約しつつ安全で快適なドライブを実現できます。

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