「前は大きなトラックが入れたから大丈夫なはずだ」「工事のダンプカーは通れたぞ」
不動車の引き取りをご依頼いただく際、お客様からこのようなお言葉をいただくことがよくあります。
しかし、廃車引き取りに使用する「積載車」には、他のトラックとは決定的に異なる「車体の長さ」という物理的な制限があります。なぜプロが慎重に判断し、時にはお断りせざるを得ないのか、その理由を詳しく解説します。
「うちの前までトラックが来れるか不安…」
まずは無料査定と合わせて、引き取りルートをご相談ください!
1. 「前はトラックが入れた」のになぜ?積載車が断られる理由
家を建てた時の工事車両や、引っ越し業者のトラックが入れた道でも、積載車(キャリアカー)が入れるとは限りません。それは、積載車が「乗用車を丸ごと1台載せるための特殊な形状」をしているからです。
1-1. 4トンロング積載車は「普通のトラック」より遥かに長い
廃車の引き取りで最も一般的に使われるのは「4トンロング」と呼ばれる積載車です。
荷台に乗用車を載せ、さらにスライドさせて車を積み込む仕組み上、車体全体の長さは約8メートルから9メートルにも及びます。
- 一般的な4トン配送トラック: 全長 約6〜7メートル前後
- 4トンロング積載車: 全長 約8.5メートル前後
わずか1.5メートルから2メートルの差ですが、狭い路地やカーブではこの「長さ」が致命的な差となります。普通のトラックなら曲がれる角でも、積載車は前輪か後輪、あるいは荷台の端が壁や電柱にぶつかってしまうのです。

左側の道路から出てくることができません。普通の4トントラックより長い車台のため、前か後ろが詰まってしまいます。
1-2. ダンプや工事車両との決定的な「ホイールベース」の違い
お客様がよく比較される「ダンプカー」は、実は非常に小回りが利くように設計されています。
| 車両の種類 | 特徴 | 小回り性能 |
|---|---|---|
| ダンプカー | ホイールベース(前輪と後輪の距離)が短い。 | ◎ 高い(狭い現場向け) |
| 積載車 | 重い車を安定させるためホイールベースが非常に長い。 | ✕ 低い(内輪差が大きい) |
💡 「内輪差」と「オーバーハング」の壁
車体が長い積載車は、右左折時に後輪が大きく内側を通る「内輪差」が発生します。また、後輪より後ろに突き出した荷台部分(オーバーハング)が大きく外側に振り出されるため、狭い道での右左折には「道路幅」だけでなく「曲がり角の広さ」が絶対条件となります。
1-3. ドライバーが「ストリートビュー」で事前確認する理由
弊社では、引き取りのお約束をする前に、ドライバーやスタッフがGoogleストリートビュー等で現地の状況を確認させていただいております。
「せっかく来てくれたのに、入れなくて引き取れなかった」という事態は、お客様の貴重な時間を奪うだけでなく、後続車の通行を妨げたり、近隣の壁や電柱を擦ってしまう物損事故に繋がりかねません。

道幅が狭いため、横幅の広いトラックですと電柱などの部分が通れない可能性があります。また中型車以上侵入不可と書いてある道路も入れません。
⚠️ プロとしての「お断り」は、お客様を守るためです
無理に進入して車を立ち往生させてしまうと、最悪の場合、警察を呼んでの交通整理や多額の損害賠償問題に発展します。
「難しい」という判断は、お客様の敷地や近隣環境、そしてお車を安全に運ぶための責任ある判断であることをご理解いただけますと幸いです。
道が狭い場合でも、別の引き取り方法(レッカー車など)を
ご提案できる地域もございます。まずはご相談ください。
積載車が不動車の引き取りに伺う際、現場の「道幅」以上に重要となるのが「道路の形状」と「周囲の障害物」です。
一見すると広そうに見える道でも、プロのドライバーが「進入不可」と判断せざるを得ないケースには、共通する3つの特徴があります。ご自宅前の道路をチェックする際の参考にしてください。
2. 【画像で解説】積載車が進入できない「要注意な道路」3つの特徴
廃車の引き取りに使用する積載車は、乗用車を積んだ状態では総重量が8トン近くに達し、全長も大型バス並みに長くなります。そのため、「直進はできても、曲がることができない」という状況が多発します。
2-1. 鋭角なカーブ・T字路:車体が長すぎて曲がりきれない
最も多いのが、曲がり角の角度が急なケースです。

※4トンロング車は、前後の「振り出し」が大きいため内側と外側の両方に広大なスペースが必要です。
- 内輪差の壁: 前輪が曲がれても、後輪が内側の縁石や塀に乗り上げてしまいます。
- オーバーハングの壁: ハンドルを大きく切ると、車体後部(荷台)が外側に大きく膨らみ、反対側の建物やガードレールに接触してしまいます。
2-2. 電柱や看板の突出:上部やサイドが接触するリスク
地面の幅だけを見て「いける」と判断するのは危険です。積載車は高さも幅もあります。
⚠️ ここが盲点!「空中」の障害物
- 道路にせり出している電柱や街灯
- 民家の軒先や看板、庭木の枝
- 低く張られた通信ケーブルや電線
特に「道幅が狭い道路に電柱が交互に立っている」ような場所は、積載車の幅ではS字クランクを抜けるような動きができず、進入を断念することになります。
2-3. 「中型車以上進入不可」や重量制限がある私道・橋
物理的に通れたとしても、法的な制限や強度の問題で入れない場所もあります。
- 交通規制: 「スクールゾーン」や「中型車以上進入不可」の標識がある道路。
- 重量制限: 住宅地にある小さな橋や、地下に空洞がある私道など、8トン近い重さに耐えられない道は、路面陥没の恐れがあるため進入できません。
| 道路の状況 | 積載車の対応 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 直線の幅4m以上 | ◯ 可能 | 対向車がなければスムーズ。 |
| 直角の角がある幅4m | ✕ 困難 | 曲がりきれず、切り返しも不能。 |
| 未舗装の私道 | △ 要確認 | 地盤が緩いと沈み込むリスク。 |
3. 不動車を引き取れない場合に発生する「追加コスト」と「リスク」
「廃車ひきとり110番」では、原則としてレッカー代や手続き代行費を無料で行っておりますが、これは標準的な積載車(キャリアカー)と作業スタッフ1名で対応できることを前提としています。
道幅が極端に狭い、あるいは特殊な立地条件により通常の引き取りができない場合、やむを得ず追加費用が発生したり、お買取価格に影響が出たりすることがあります。その理由と、無理をした際のリスクについて正直にお伝えします。
3-1. 特殊な「レッカー車(牽引車)」が必要な場合の費用負担
前述の通り、積載車(4トンロング)が入れない場合、車を吊り上げて運ぶ「ユニック車」や、前輪を浮かせて運ぶ「レッカー車(レッカー装置付き車両)」の手配が必要になります。
| 車両・作業内容 | 費用の発生理由 |
|---|---|
| 特殊車両の出動 | レッカー車やクレーン車は保有台数が少なく、稼働コストが積載車より高いため。 |
| 協力会社への外注 | 自社で対応できない狭小地の場合、外部の専門業者に依頼するため実費が発生。 |
これらの特殊作業が必要な場合、本来プラスになるはずの買取金額から作業料が相殺され、手残り額が減ってしまうケースがあります。

3-2. 無料引き取りを維持するための「ワンマンドライバー」体制
弊社が「無料引き取り」を継続できている最大の理由は、熟練のドライバーが1人で全ての作業を完結させる効率的な体制にあります。
- 人件費の抑制: 作業員を2名、3名と増やすと、その分だけコストがかかり、無料サービスが維持できなくなります。
- 困難な作業の限界: 例えば「狭い駐車場から、動かない車を3人がかりで手押しして広い通りまで出す」といった作業は、安全性の観点からもワンマン体制ではお引き受けができません。
3-3. 無理な進入が招く近隣トラブルや物損事故の責任
「少しくらい擦ってもいいから入ってきて」とおっしゃる方もいますが、プロのドライバーは絶対に無理な進入はいたしません。それは、以下のような甚大なリスクを避けるためです。
🚨 強引な進入が招く「最悪の事態」
- 近隣物損: 隣家の塀や生垣、電柱を傷つけてしまい、多額の賠償責任が発生する。
- 道路封鎖: 狭い道でトラックが動けなくなり、数時間にわたって地域の交通を遮断、警察が出動する騒ぎになる。
- 路面の損傷: 8トン近い重量により、私道のタイルや排水溝の蓋を割ってしまう。
こうした事態を防ぐため、ドライバーが「これ以上は危険」と判断した場合は、作業を中断させていただくことがあります。安全で確実な引き取りこそが、お客様に最もメリットがあると考えているからです。
4. 狭い道でも大丈夫!不動車をスムーズに引き渡すための解決策
ご自宅の前の道が狭く、積載車が入るのが難しい場合でも、諦める必要はありません。お客様に少しだけご協力いただくことで、引き取りが可能になるケースが多々あります。
1円でも高く、そしてスムーズにお車を手放すための「3つの解決策」をご紹介します。
4-1. 広い通りまで「自力」または「手押し」で移動させる
積載車が待機できる広い道路(幹線道路など)まで、お車を移動させていただければ、引き取りは一気にスムーズになります。
- 手押し移動: 2〜3人の大人がいれば、平坦な道なら乗用車を動かすことは可能です(※ブレーキ操作役が必ず1名乗車すること)。
- メリット: 特殊車両の手配が不要になるため、買取価格を下げずに済む可能性が最も高い方法です。

4-2. バッテリーを繋いで一時的に自走させる準備
「長期間放置してエンジンがかからない」という不動車の多くは、単なるバッテリー上がりが原因です。
⚡ 一時的な自走でコストを浮かす
ジャンプスターターや他車からのブースターケーブルでエンジンを始動し、積載車が待つ広い場所まで自走させるだけで、引き取りの難易度は劇的に下がります。「完全な不動車」としてではなく、「自走可能な車」として査定額がアップするケースもあります。

4-3. 近くの広いコインパーキング等へ事前に移動しておく
どうしても自宅前が狭い場合、引き取り日の前日などに、積載車が無理なく入れる近隣の広いコインパーキングや空き地へ移動させておくのも有効な手段です。
- 段取り: 任意保険のロードサービス(故障時レッカー無料枠など)を賢く利用して、あらかじめ広い場所へ運んでおくオーナー様もいらっしゃいます。
- 注意点: 移動先の許可や駐車料金については、お客様ご自身での手配をお願いしております。

「自分の力では動かせない」という場合でも、お電話やLINEで現場の動画や写真を送っていただければ、プロの視点から「こうすれば引き取れる」という具体的なアドバイスを差し上げることが可能です。
「無理だ」と決める前に、廃車110番にご相談ください!
知恵を絞って、あなたの愛車のベストな処分をサポートします。
不動車の引き取りにおいて、道路事情は切っても切れない重要な要素です。「せっかく申し込んだのに当日引き取りができなかった」というトラブルを防ぐためにも、最後に押さえておくべきポイントをまとめました。
5. まとめ:不動車の処分は「事前相談」が成功の鍵
不動車の引き取り可否は、単なる道幅の数字だけでは決まりません。積載車という「特殊な車両」が安全に動ける空間があるかどうかが分かれ目となります。
事前のちょっとした情報共有が、トラブルを未然に防ぎ、最高値での買取を実現させる近道です。
✅ 確実な引き取りのためのチェックリスト
- 「以前ダンプが来た」ではなく、「現在の障害物」(電柱・看板等)を確認。
- タイヤが回るか、バッテリーを繋げば動くかを確認。
- 難しい道なら、広い通りでの受け渡しが可能か検討。
- 何よりもまず、プロのスタッフに現地の状況を伝える。

5-1. 現地の写真を送ることで査定と引き取りがより確実になる
最近では、LINEやメールで現地の道路写真を送っていただく方法が非常に効果的です。
- プロの視点: 「この角なら切り返しができる」「この電柱は避けて通れる」といった判断を、ドライバーの経験に基づいて事前に行えます。
- 最適な車両手配: 写真があれば、最初から最適なサイズのトラックや特殊機材を用意できるため、「当日お断り」という最悪の事態を回避できます。
5-2. 廃車ひきとり110番なら、難しい立地もプロの目で見極めます
「他社で場所の問題で断られてしまった」という方も、ぜひ一度「廃車ひきとり110番」にご相談ください。
私たちは全国に強固な引き取りネットワークを持っており、狭小地での作業経験が豊富な提携会社も多数存在します。
「どうすれば安全に、かつお客様の負担を少なく引き取れるか」を、プロの知識を結集して考え抜きます。

不動車の処分は、一歩間違えればご近所トラブルや事故に繋がりかねないデリケートな作業です。だからこそ、経験豊富な私たちにお任せください。







