車検時のガソリンの扱い

車検はガソリン満タンで持ち込むべき?
「車検のときはガソリン満タンにしておいた方がいいのかな?」と迷う方は多いですが、実際には満タンで持ち込む必要はありません。むしろ、整備工場によっては満タンだと車両を持ち上げた際に重くなるため、作業がしにくいケースもあります。
結論から言うと、車検時にガソリンを満タンにする必要はありません。ガソリンが半分程度入っていれば、検査や整備には支障がありません。
- 満タンにしなくても車検は可能
- 最低限、エンジンをかけて点検できる量があればOK
- 整備工場によっては「半分程度入れておくと安心」と案内するところもある
車検では排ガステストや試運転などで多少の燃料を消費しますが、使うのは1〜2リットル程度です。したがって、車検前にわざわざ満タンにする必要はなく、むしろ燃料費を節約したい方は半分〜3分の1程度残しておくと経済的です。
また、整備中に車を持ち上げることを考えると、満タンよりも軽い状態の方が作業がスムーズになります。
ガソリン満タンにする際の注意点
「やっぱり安心のために満タンにしておきたい」という方もいると思いますが、満タンにするときには少し注意が必要です。満タンは悪いことではありませんが、条件によっては逆に不便になるケースもあります。
車検直前にガソリンを満タンにする場合は、以下の点に注意しましょう。
- 給油直後は避ける:気温が高い日に満タンにするとガソリンが膨張し、タンクから漏れる可能性がある
- 検査時に燃料タンクを開ける場合がある:満タンだと点検時に作業しづらいケースがある
- 重量が増える:車両重量が増えるため、燃費や検査時の取り回しに影響する場合も
特に夏場は気温上昇でガソリンが膨張しやすく、満タン給油直後に車を停めるとガソリン臭がすることもあります。
どうしても満タンにしたい場合は、前日までに給油を済ませ、少し走行してから車検に持ち込むと安全です。満タンにしても問題はありませんが、整備士が燃料系統を点検しやすいよう、ほんの少し減った状態が理想です。

ガソリン残量が少なくても車検はできる?
「ガソリンがほとんど残っていないけど、車検に出しても大丈夫?」と心配になる方も多いでしょう。結論としては、ガソリン残量が少なくても車検は可能です。ただし、あまりに残量が少ないと検査そのものができなくなる場合があるため注意が必要です。
車検で行われる点検やテストでは、最低限エンジンをかけて短距離を走れるだけの量が必要です。
- 最低限エンジンがかかり、短距離を走れる量が必要
- 排ガステスト・ライトテスト・ブレーキテストなどでアイドリングを行うため、1〜2L分は消費する
- ガソリンランプが点灯している状態だと工場によっては給油をお願いされることがある
ガソリンが極端に少ないと、検査途中でエンジンが止まってしまう恐れがあり、再検査や追加費用が発生する可能性もあります。
残量が心配なら、ガソリンメーターが「Eラインより上」になる程度に入れてから入庫すると安心です。とくにディーゼル車や古い車はアイドリング時の消費量が多い場合があるため、3〜4分の1以上入れておくとより安全です。
車検工場ではガソリンを使う?
はい、車検工場では点検や検査で少量のガソリンを使用します。
| 使用場面 | 内容 | 消費量の目安 |
|---|---|---|
| 排ガステスト | アイドリングや回転数を上げて排ガス測定 | 0.1〜0.3L程度 |
| 試運転 | ブレーキ・ハンドル・足回りのチェック | 0.5〜1.0L程度 |
| 移動・構内作業 | 工場内での車両移動や整備位置への移動 | ごく少量 |
これらを合わせても数リットル程度の消費で済むため、満タンにする必要はありません。
車検時の燃料タンク・燃料漏れ検査

車検でチェックされる燃料系統のポイント
車検では、燃料系統の状態も安全基準の重要なチェック項目です。燃料漏れやタンクの損傷は火災や事故の原因になりかねないため、整備士が細かく確認します。自分で普段から点検しておくと、車検で不合格になるリスクを減らせます。
特に以下のポイントが検査対象です。
- 燃料タンクの状態:サビ、亀裂、変形がないか
- 燃料ホース・配管:劣化やひび割れ、接続部からの滲みがないか
- 燃料キャップ:密閉性が確保されているか
- 車体下回り:ガソリンの滴下跡やにじみがないか
これらは目視と触診で確認され、万が一漏れや損傷が見つかると車検不合格となります。特に古い車や長距離走行している車ではホースやタンクの劣化が進みやすいため、事前に点検・整備しておくと安心です。
ガソリン臭・燃料漏れがあると車検に通らない?
はい、燃料漏れや異常なガソリン臭があると車検には通りません。理由は以下のとおりです。
- 火災事故のリスクが非常に高まるため、保安基準に適合しない
- 燃料漏れは環境汚染にもつながる
- 燃料蒸気が車内に入ると健康被害や中毒の可能性もある
もし車検前にガソリン臭や漏れに気づいた場合は、必ず整備工場に相談し、点検・修理してから車検に出しましょう。
燃料漏れ修理の費用相場と対処法
燃料漏れの修理費用は、原因や部品の種類によって大きく変わります。
| 故障箇所 | 主な原因 | 修理費用の目安 |
|---|---|---|
| 燃料ホース | 経年劣化・ひび割れ | 5,000〜15,000円 |
| 燃料タンク | サビ・腐食・衝撃による穴あき | 30,000〜80,000円(新品交換の場合) |
| 燃料ポンプ周辺 | パッキン劣化・シール不良 | 10,000〜30,000円 |
軽度の滲みならパッキン交換のみで済むこともありますが、タンク交換になると高額です。修理費用が車両価値を上回る場合は、修理よりも廃車や乗り換えを検討した方が経済的なケースもあります。
車検と同時に燃費改善整備を検討するべきか

車検と一緒に燃費改善整備をした方が良い理由
車検は単に法定点検を行うだけでなく、車両の状態を総合的に確認できる貴重なタイミングです。
この機会に燃費改善整備を同時に行うことで、長期的なガソリン代節約や車両トラブルの予防にもつながります。
- 効率的に整備できる:すでに車両を預けているため、追加作業の工賃が割安になることが多い
- 燃費の悪化を防ぐ:エンジンや足回りの状態を整えることで、余計な燃料消費を抑えられる
- トラブル予防:プラグやフィルターの劣化は燃費だけでなく始動不良やエンストの原因になる
- 次の車検まで安心:整備後の良好な状態が長持ちし、維持費も抑えられる
特に古い車や走行距離が長い車では、燃費改善整備を後回しにするとガソリン代が無駄にかかるだけでなく、車検後すぐに不具合が出る可能性もあります。車検と一緒に行うことで、コストも手間も最小限に抑えられるのが大きなメリットです。
燃費改善につながるおすすめ整備
燃費を改善したい場合、以下の整備がおすすめです。
| 整備内容 | 効果 | 目安時期 |
|---|---|---|
| スパークプラグ交換 | 燃焼効率を回復し、エンジン始動性・燃費が向上 | 2〜3万kmごと |
| エアクリーナー交換 | 吸気の通りを良くし、燃焼効率アップ | 1〜2年ごと |
| エンジンオイル交換 | 内部摩擦を減らし、エンジン負荷軽減 | 5,000〜10,000kmごと |
| タイヤ空気圧調整 | 転がり抵抗を減らし、燃費向上 | 月1回点検推奨 |
| ホイールアライメント調整 | 直進安定性を回復し、無駄な抵抗を減らす | 車検時または足回り交換時 |
燃費改善整備にかかる費用とその効果
燃費改善整備は比較的手軽な費用でできるものが多く、効果も実感しやすいです。
| 整備内容 | 費用目安 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| スパークプラグ交換 | 5,000〜15,000円 | 燃費1〜5%改善、加速レスポンス向上 |
| エアクリーナー交換 | 2,000〜5,000円 | 燃費1〜3%改善、エンジン音がスムーズに |
| ホイールアライメント調整 | 10,000〜20,000円 | タイヤ摩耗減少、燃費1〜3%改善 |
車検と同時に行えば工賃が安くなるケースも多く、長期的に見るとガソリン代の節約につながります。
車検前にできるガソリン関連のセルフチェック

持ち込み前に確認しておくと安心なポイント
車検前に自分で少し確認しておくだけで、追加費用や手間を減らすことができます。
特に燃料系統は見落とされがちですが、事前チェックをしておくと車検時にトラブルになるリスクを大幅に減らせます。
具体的には以下のポイントを確認しておくと安心です。
- ガソリン残量:メーターがEラインを切っていないか確認
- 給油口キャップ:しっかり閉まるか、パッキンが劣化していないか
- 車体下回り:駐車場にガソリンやオイルのシミがないかチェック
- ガソリン臭:車内や車外で異常な臭いがしないか確認
- エンジン始動:かかりが悪い、回転が不安定などの症状がないか
これらを事前に確認しておくことで、車検時に指摘される前に整備や修理が可能です。
特に古い車や長距離を走っている車は、燃料ホースやキャップの劣化が進んでいる場合がありますので、チェックしておくとスムーズに合格できます。
ガソリン残量・燃料系トラブルのチェックリスト
セルフチェックに使える簡単なリストです。該当があれば車検前に整備工場に相談しましょう。
| チェック項目 | OK | NG(要相談) |
|---|---|---|
| ガソリン残量が1/4以上ある | ✔ | ランプ点灯状態 |
| 給油口キャップの閉まりが正常 | ✔ | キャップが閉まらない・パッキン切れ |
| 車体下から燃料のしずくがない | ✔ | ガソリンの滴下や濡れ跡あり |
| 車内でガソリン臭がしない | ✔ | 常に臭いがする、強い異臭 |
| 始動時にエンジンがスムーズ | ✔ | かかりが悪い、回転数が不安定 |
NG項目がある場合は車検に通らない可能性があるため、早めに点検・修理を行うと安心です。
車検費用が高いと感じたら「廃車」という選択肢も
車検+修理費用が高額になるなら買い替え検討がおすすめ
車検費用に加え、燃料漏れや部品交換などの整備費用が重なると、総額が10万円以上になることも珍しくありません。
このような場合、修理して乗り続けるよりも、買い替えや廃車を検討した方が経済的な選択になることがあります。
- 走行距離が10万kmを超えている
- 燃料タンクやエンジンなど高額修理が必要
- 燃費が極端に悪くなっている
こうした条件に当てはまる場合、修理をしても短期間で再び問題が発生し、結果的に費用がかさむ可能性があります。
特に古い車では次の車検までに追加修理が必要になることも多く、長期的なコストを考えると、買い替えや廃車の方が合理的です。車の状態や費用をよく確認して、早めに判断することをおすすめします。
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