OEM・ODMとは?車業界での基本
OEM(Original Equipment Manufacturer)とは

OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略で、日本語では「相手先ブランド製造」と呼ばれます。
簡単に言うと、他社ブランドの製品や部品を製造する会社のことです。
車業界では、ある自動車メーカーのブランド名で販売される車や部品を、別のメーカーが製造する場合があります。
例えば、トヨタ車の一部部品を他社が作る場合などがOEMにあたります。
OEM部品は品質基準がメーカーに合わせて設計されているため、純正品と同等の信頼性があります。
ODM(Original Design Manufacturer)とは

ODMとは「Original Design Manufacturer」の略で、日本語では「設計・製造一括委託」と言えます。
OEMと違い、製品の設計段階から製造までを一括で請け負うことが特徴です。
車業界では、特別仕様車の部品やカスタムパーツの設計・製造を委託する場合にODMが用いられます。
ODM部品はメーカーが独自に設計して提供するため、オリジナリティがあり、標準仕様とは異なる特徴を持つことが多いです。
OEMとODMの違いを図解で比較
| 項目 | OEM | ODM |
|---|---|---|
| 意味 | 他社ブランドの製品や部品を製造 | 設計から製造までを一括で請け負う製造 |
| 設計 | 依頼元(ブランド側)が設計 | 製造元(ODM)が設計 |
| 独自性 | 低い(ブランド仕様に準拠) | 高い(製造元の設計でオリジナル) |
| 車業界の例 | トヨタの純正部品を他社が製造 | 特別仕様車やカスタムパーツの設計・製造 |
| 査定への影響 | 純正同等の価値として評価されることが多い | 人気や需要によってプラス評価もマイナス評価もあり得る |
車買取におけるOEM/ODMの影響
純正部品の車は高く売れやすい理由
車を売る際、純正部品がそのまま残っている車は査定額が高くなる傾向があります。
理由は、純正部品が製造元の基準で設計されているため、信頼性や耐久性が保証されているからです。
特に事故歴がなく、部品がオリジナルのままの車は、買い手が安心して購入できるため市場価値が高く評価されます。
また、修理や交換が必要になった場合でも、純正部品なら入手しやすく、将来的なメンテナンス費用が読みやすい点もプラス要因です。
OEM部品も価値はあるが、査定で差が出る場合がある
OEM部品は純正品と同等の品質を持つことが多いですが、ブランド名が違う場合、査定では若干差が出ることがあります。
たとえば、トヨタの純正部品と同じ仕様のOEM部品であっても、「正規純正」として認識されない場合があります。
査定士によっては価値を高く評価してもらえるケースもありますが、純正品よりも若干査定額が下がることもあり、注意が必要です。

ODM部品(カスタム部品など)の評価
ODM部品は設計から製造までオリジナルで作られる部品やカスタムパーツを指します。
車買取の査定では、ODM部品の評価は一律ではなく、車種や市場での人気度によって変わります。
たとえば、人気のカスタムパーツが装着されていれば査定額がプラスになることもありますが、逆にニッチすぎるカスタムや品質が不明確な部品は、査定額が下がる可能性があります。
売却前に市場での需要や人気度を確認すると、ODM部品の評価を有利に活かせます。
車の部品価値を上げるポイント
純正部品やOEM部品を維持する
車を高く売るためには、純正部品やOEM部品をできるだけオリジナルの状態で維持することが重要です。
特にエンジン周りやサスペンション、ブレーキなど、安全性や耐久性に直結する部品は、交換やカスタムを行わずに純正状態を保つことで、査定士に「整備が行き届いている車」と判断されやすくなります。
オリジナル部品を残すことで、購入者も安心して購入できるため、車買取価格にプラスに働きます。
修理・交換時はできるだけ正規部品を使う
万が一、部品の交換や修理が必要になった場合は、できるだけメーカー純正部品や品質が保証されたOEM部品を使うことが望ましいです。
非純正の汎用品や低価格パーツを使用すると、査定時に品質や耐久性が疑われ、査定額が下がる可能性があります。
特に中古車市場では、「どの部品が交換済みか」「品質は信頼できるか」が重要視されるため、修理履歴や部品証明書も残しておくと査定が有利になります。
カスタム(ODM)部品は市場で人気があるか確認する
ODM部品やカスタムパーツを装着している場合、その部品が市場で人気があるかどうかを事前に確認することがポイントです。
流行りのカスタムや需要が高いパーツは、査定額をプラスにする可能性がありますが、逆にニッチすぎる部品や品質が不明瞭なパーツは、評価が下がることもあります。
売却前に市場での人気度や需要を把握し、必要に応じて部品の付け替えや純正戻しを検討すると、査定額を最適化できます。
実際の買取査定での例

OEM部品だけ交換済みの車と、純正部品が残っている車の査定比較
| 部品の状態 | 査定ポイント | 査定への影響 |
|---|---|---|
| 純正部品が残っている車 | メーカー仕様に忠実で、安心感がある | 高評価になりやすい |
| OEM部品に交換済みの車 | 品質は高いが、純正ではないと判断される場合がある | 査定額がやや低くなることもある |
この比較から、部品のオリジナル度が査定に与える影響が一目で分かります。
カスタムパーツ(ODM)で値段が変わるケース
ODM部品やカスタムパーツを装着している車では、装着された部品の市場人気や状態によって査定額が大きく変わります。
例えば、人気のエアロパーツや特別仕様のホイールなどは、査定額をプラスにすることがあります。
逆に、個性的すぎるカスタムや品質が不明な部品は、買い手が限定されるため査定額が下がる可能性があります。
査定前に市場での需要や流行を把握しておくことが、カスタム車の売却成功のポイントです。
写真や証明書があると査定が有利になる
部品の価値を正しく査定してもらうためには、交換や修理履歴、購入証明書、保証書などの書類や写真を残しておくことが重要です。
例えば、OEM部品や純正部品の購入時の領収書や装着証明書がある場合、査定士は部品の信頼性を確認できるため、査定額が有利になります。
特にODM部品やカスタムパーツの場合、装着した部品のブランドや仕様がわかる写真や証明書があると、市場価値を正しく反映してもらいやすくなります。
まとめ
車買取では「部品の価値」が査定に影響
車を売る際、車両本体だけでなく部品の状態や種類も査定額に大きく影響します。
純正部品や高品質のOEM部品は信頼性が高く、買い手も安心できるため査定額が上がりやすいです。
一方、ODM部品やカスタムパーツは人気や需要次第でプラスにもマイナスにも働くため、売却前に価値を把握しておくことが重要です。
OEM・ODMを知ると、売るときのポイントがわかる
OEMやODMの基本を理解しておくと、査定時にどの部品が価値を持ち、どの部品が査定に影響するかを把握できます。
例えば、OEM部品の品質や純正部品の残存状態、ODM部品の人気度などを意識することで、査定士に適正な評価を受けやすくなります。
部品の種類や状態を把握することは、高額買取を目指す上で欠かせないポイントです。
高く売りたいなら純正・OEM部品を意識しよう
車を少しでも高く売りたい場合は、純正部品やOEM部品の維持を優先すると効果的です。
修理や交換が必要な場合も、可能な限り正規部品を使い、部品証明書や写真を残しておくことで査定額にプラスになります。
ODM・カスタム部品は市場人気を確認した上で装着するか、必要に応じて純正に戻すことを検討すると、より高額査定につなげられます。









