1. 3ナンバーと5ナンバーの基本的な違い
1.1 ナンバーの数字は何を意味する?
車のナンバープレートには、ひらがなや地名の上に 分類番号(数字3桁) が記載されています。
この数字の 最初の1桁 が、その車の区分を示しています。
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3ナンバー … 普通乗用車(排気量・車体サイズが一定以上の車)
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5ナンバー … 普通乗用車(小型乗用車に分類される車)
つまり「3」と「5」は、車の種類や大きさを表す番号なのです。
1.2 車体サイズ・排気量での区分
3ナンバーと5ナンバーの違いは、主に 車体サイズと排気量 で決まります。
5ナンバー(小型乗用車)の条件
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全長:4.7m以下
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全幅:1.7m以下
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全高:2.0m以下
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排気量:2000cc以下
この条件を1つでも超えると、自動的に 3ナンバー(普通乗用車) になります。
例えば
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トヨタ・プリウス → 5ナンバー(※一部グレードは3ナンバー)
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トヨタ・クラウン → 3ナンバー
このように、同じ車種でもグレードや装備でサイズが変わり、ナンバー区分が違う場合もあります。
1.3 普通車と軽自動車のナンバーの違いも整理
混同されやすいのが「軽自動車」との違いです。
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軽自動車 → 黄色ナンバー(排気量660cc以下、サイズも規定内)
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普通乗用車 → 白ナンバー(3ナンバー or 5ナンバー)
つまり、
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軽自動車は「黄色ナンバー」
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普通車は「白ナンバー」で、その中で「3か5」に分かれる
という整理になります。
2. 車の登録ナンバーの種類と特徴
2.1 1ナンバー(貨物)や4ナンバーとの違い
車のナンバーには「乗用車」だけでなく、「貨物」や「商用」の区分もあります。
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1ナンバー:普通貨物車
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例:大型トラックやSUV(貨物登録)
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自動車税がやや高め
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車検は毎年必要(普通乗用車は2年ごと)
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4ナンバー:小型貨物車
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例:ハイエースバン、軽バン(※軽は黄色ナンバーだが区分上は4ナンバー扱い)
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自動車税は比較的安い
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車検は2年ごと(ただし初回は2年)
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ポイントは、「1ナンバー・4ナンバー=貨物扱い」なので、積載量・商用利用に重きを置いた区分になっている点です。
2.2 自家用・営業用(緑ナンバー)の区別
ナンバープレートの色も車の用途によって異なります。
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白ナンバー(自家用)
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個人が普段使いで乗るクルマ(3ナンバー・5ナンバー・1ナンバーなど)
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緑ナンバー(営業用)
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営業に使う車(タクシー、バス、運送トラックなど)
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国の認可が必要で、白ナンバーの車を勝手に営業用に使うと違法になります
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「同じ車種でも、個人利用か営業利用かでナンバーの色が変わる」という点が特徴です。
2.3 特殊ナンバー(8ナンバー・事業用など)
さらに特殊な区分として「8ナンバー」があります。
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8ナンバー:特殊用途自動車
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例:キャンピングカー、救急車、放送車、冷凍車 など
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用途が特殊なので、税金や検査基準も特別ルールがある
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そのほか、地域限定や自治体による ご当地ナンバー、東京オリンピックやラグビーW杯で話題になった 図柄入りナンバー もあります。
3. 3ナンバーと5ナンバーで税金は変わる?
3.1 自動車税・重量税の違い
ナンバーによって 自動車税や重量税に差が出る場合があります。
自動車税
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排気量に応じて課税されるため、基本的には 3ナンバー=排気量大きめ=税金がやや高め
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5ナンバーは排気量が2000cc以下なので、自動車税は少し安くなるケースが多い
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例:2025年時点では、1500cc~2000ccクラスの5ナンバー車は年3〜4万円程度、2000〜2500ccの3ナンバー車は年5万円前後
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重量税
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車検時に支払う税金で、車両重量で決まります
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3ナンバーは大きめの車体が多く、重量税がやや高くなる傾向
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5ナンバーは軽量な車体が多く、重量税は比較的低め
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3.2 保険料に差はあるのか
ナンバー自体で保険料が変わることはありません。しかし実際には、3ナンバー車は大型や高級車が多いため、事故や故障時の修理費が高くなりやすく、結果として車両保険料が高めに設定されることがあります。
一方、5ナンバー車は小型で修理費も比較的低く済むことが多いため、車両保険料も比較的安くなる傾向があります。つまり、差が出るのはナンバーではなく車種や車両価値の違いによるものです。
3.3 昔と今の制度の違い
項目 | 昔の制度 | 現在の制度 |
---|---|---|
自動車税 | 3ナンバーは排気量が大きいだけで高税率 | 排気量だけでなく燃費性能やエコカー減税を考慮 |
重量税 | 車両重量で高額になる傾向 | 燃費性能や重量に応じて調整され、差は小さくなった |
保険料 | 大型車=高額でイメージ的に差が大きい | ナンバーではなく車両価値・修理費によって設定 |
総合的な差 | 3ナンバーは維持費が高い印象 | 現在はナンバーによる負担差はほとんどなし |
4. 3ナンバーと5ナンバー維持費の違いを比較
4.1 燃費性能の差
一般的に、3ナンバー車は車体が大きく重いため燃費がやや低めです。例えば同じ排気量でも5ナンバー車の方が軽量で小回りが利くため、燃料消費量は少なく済むことが多いです。
しかし最近はハイブリッド車や低燃費エンジンの普及により、3ナンバー車でも5ナンバー車とほとんど変わらない燃費性能を持つ車種も増えています。したがって、燃費の差は車種選びで調整可能です。
4.2 車検・メンテナンス費用
車検やメンテナンス費用も、ナンバーによる直接の差はありません。ただし、3ナンバー車は部品が大型で高級車も多いため、消耗品や修理費が高くなる傾向があります。
一方、5ナンバー車は小型車が中心で修理費用も比較的安価に抑えられることが多いです。また、定期的なオイル交換やタイヤ交換など、日常的なメンテナンス費も車両サイズによって若干差が出ます。
4.3 駐車場・高速道路料金での違いはある?
項目 | 3ナンバー車 | 5ナンバー車 | ポイント |
---|---|---|---|
都市部駐車場 | 幅や長さの制限で停めにくい・料金高め | 小型で停めやすく、料金も安め | 車体サイズが直接影響 |
高速道路料金 | 普通車区分で基本料金は同じ | 普通車区分で基本料金は同じ | 車両区分は同じだが、大型車は追加料金の可能性あり |
大型車特例 | 高速の一部料金や駐車場で追加費用 | なし | 車体サイズで費用差が出る場面がある |
5. 購入検討の参考に|どちらを選ぶべきか
5.1 ファミリー向けにおすすめなのは?
ファミリー世帯におすすめなのは、広さや快適性を重視できる3ナンバー車です。
3ナンバー車は室内が広く、後部座席や荷室にゆとりがあるため、子どもや荷物が多い家庭でも快適に使えます。また、長距離ドライブでも疲れにくい点が魅力です。
5ナンバー車でも小型ミニバンやコンパクトSUVを選べば家族で使えますが、長距離や大人数での使用には3ナンバー車の方が向いています。
5.2 通勤・街乗りに便利なのは?
通勤や街乗りでは、取り回しのしやすさや燃費の良さが重要です。この場合、5ナンバー車が便利です。
小型で小回りが利くため狭い道や駐車場でも扱いやすく、燃費性能も良いので毎日のランニングコストを抑えられます。
3ナンバー車も運転可能ですが、都市部の狭い道や駐車場では取り回しに注意が必要です。
5.3 中古車市場でのお得さ比較
ポイント | 3ナンバー車 | 5ナンバー車 | コメント |
---|---|---|---|
価格帯 | 高め(大型・高級車が中心) | 比較的安価(小型車中心) | 予算やコスパ重視なら5ナンバーが選びやすい |
選択肢の幅 | 車種は限定されることがある | 多くの車種から選べる | 小型車は中古市場に在庫が豊富 |
維持費 | 部品や修理費が高め | 修理費や消耗品費が安め | 日常的なコストも5ナンバーが有利 |
6. ユーザー層やイメージの違い
6.1 3ナンバー=ゆったり・高級志向
3ナンバー車は広々とした室内や高級感を求めるユーザーに人気です。ファミリー層や長距離ドライブを重視する人、高級感や快適性を優先したい人が選ぶことが多い傾向があります。車体の大きさや装備の充実度から、自然と高級志向のイメージが定着しています。
6.2 5ナンバー=経済的・コンパクト
5ナンバー車は、通勤や街乗りなど日常使いに便利なコンパクトな車です。維持費や燃費の面でも経済的で、都市部での駐車や小回りも利くため、実用性重視のユーザーに好まれます。価格も比較的手頃な車種が多く、若い世代や単身者にも選ばれやすいのが特徴です。
6.3 イメージで選ぶ人と実用性で選ぶ人
ナンバー選びは、単にサイズや排気量だけでなく、ユーザーの価値観によっても左右されます。
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見た目やブランドイメージを重視して選ぶ人
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実用性や維持費を重視して選ぶ人
どちらを優先するかで、3ナンバーか5ナンバーかの選択が自然と決まります。用途やライフスタイルに合った選択が大切です。
7. まとめ|自分に合ったナンバーの車を選ぼう
7.1 車体サイズや使い方で選ぶのがポイント
3ナンバー車は広さや快適性に優れ、長距離や家族での利用に向いています。
一方、5ナンバー車は小回りが利き、都市部での通勤や街乗りに便利です。車を選ぶ際は、ナンバーの種類だけでなく、自分のライフスタイルや用途に合った車体サイズや性能を重視することがポイントです。
7.2 廃車・乗り換えを検討するなら廃車ひきとり110番へ
不要になった車や乗り換えを検討する場合、廃車手続きや査定もスムーズに行いたいものです。
「廃車ひきとり110番」なら、3ナンバー・5ナンバー問わず、安心して手続きを進められます。車の処分や買い替えを考えている方は、まず相談してみることをおすすめします。