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無料で走れる“高速道路”?自動車専用道路と高速自動車国道の違いを解説!

自動車専用道路

自動車専用道路と高速自動車国道の基本的な違いとは?

「自動車専用道路」と「高速自動車国道」は、どちらも自動車しか通行できない道路ですが、法律上の区分や管理者、設置目的などが異なります。
まずは道路法における定義の違いを確認し、その上で特徴を比較してみましょう。

道路法上の定義の違い

両者の違いは、主に「道路法上の位置づけ」と「管理主体」にあります。
「高速自動車国道」は、道路法第4条第2項に基づき国が指定する高速道路で、国土交通省が基本計画を定め、NEXCO(ネクスコ各社)などの高速道路会社が管理・運営しています。

一方、「自動車専用道路」は道路法第48条に基づき、一般国道や都道府県道の一部に自動車専用区間を設けた道路のことです。こちらは国や都道府県、市町村が管理し、必ずしも有料ではありません。

つまり、「高速自動車国道」は全国的な幹線高速ネットワークを構成するのに対し、「自動車専用道路」は地域の交通の円滑化を目的とした道路という違いがあります。

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それぞれの特徴を比較

下の表に、主な違いをまとめました。見た目は似ていますが、制度や運用面で多くの違いがあります。

項目 自動車専用道路 高速自動車国道
法律上の区分 道路法第48条に定める「自動車専用道路」 道路法第4条第2項に定める「高速自動車国道」
管理者 国・都道府県・市町村 NEXCO各社など(国が指定)
目的 地域内の交通円滑化・渋滞緩和 都市間高速輸送・全国幹線ネットワーク構築
料金 無料区間が多い(有料も一部あり) 原則有料(高速道路料金が発生)
標識の色 青地に白文字(一般道と同系統) 緑地に白文字(高速道路専用)
通行可能な車両 自動車(125cc以上の二輪を含む) 自動車(125cc以上の二輪を含む)
制限速度 区間により異なる(60〜80km/hが多い) 原則100km/h(車種によって異なる)
代表的な例 名阪国道、第二京阪道路、伊勢二見鳥羽ライン 名神高速道路、新名神高速道路、東名高速道路

このように、「自動車専用道路」は一般道の延長として設けられるケースが多く、無料で利用できる区間もあります。
一方で「高速自動車国道」は、全国を結ぶ高速ネットワークの一部であり、整備・維持にコストがかかるため基本的に有料です。

どちらも自動車専用である点は共通していますが、目的と制度が異なるため、運転する際には標識や案内表示で区別しておくと安心です。

通行条件・標識・ルールの違い

自動車専用道路と高速自動車国道は、どちらも自動車専用ですが、通行できる車両や道路標識、ルールには違いがあります。

道路標識

通行できる車両の違い

両者とも「自動車専用」のため、基本的に自動車以外は通行できません。ただし詳細は道路ごとに異なります。

  • 自動車専用道路:125cc以上のバイクは通行可。原付(50cc以下)、自転車、歩行者は通行禁止。
  • 高速自動車国道:二輪車も125cc以上なら通行可。原付、自転車、軽車両、歩行者は全面禁止。

つまり、どちらも原付は走れませんが、自動車専用道路では125cc以上の二輪車の通行が可能な点が特徴です。

標識の違いで見分ける

道路標識の色や形で、どちらの道路か見分けることができます。

  • 自動車専用道路:青地に白文字の標識が多く、一般道路の延長として設置されることが多いです。
  • 高速自動車国道:緑地に白文字の標識で、高速道路専用の案内表示が整備されています。

また、入口には「自動車専用道路」「高速自動車国道」と明記されている場合が多く、標識だけでも区別可能です。

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制限速度や合流ルールの違い

通行条件だけでなく、速度や合流ルールも違いがあります。

  • 自動車専用道路:区間により制限速度は60~80km/h程度が多く、合流箇所や側道からの進入が一般道に近い設計です。
  • 高速自動車国道:原則として制限速度は100km/h(車種により80km/hや70km/hの区間あり)、合流レーンや本線合流は高速道路規格で設計されており、速度差の管理が徹底されています。

このように、速度や進入方法の違いにより、運転時の注意点も変わってきます。安全運転のためには、標識や制限速度をしっかり確認することが大切です。

料金・ETC・無料道路の違い

自動車専用道路と高速自動車国道は、通行できる車両や標識だけでなく、料金制度やETC対応にも大きな違いがあります。

高速道路料金

有料・無料の境目

料金の有無は、道路の設置目的や管理主体によって変わります。

  • 自動車専用道路:無料区間が多く、地域交通の円滑化を目的として設置されることが多いです。例として、名阪国道や伊勢二見鳥羽ラインは無料で利用できます。一部有料区間も存在しますが、全体としては低コストで通行可能です。
  • 高速自動車国道:原則として有料です。NEXCO各社などが管理する高速ネットワークを維持・整備するために料金が設定されており、料金所やETCゲートが設置されています。

無料か有料かは、入口の標識や料金所の有無で判断できます。

ETCが使えるかどうか

ETC(電子料金収受システム)の利用可否も、道路の区分で差があります。

  • 自動車専用道路:基本的に無料区間が多いためETCは不要ですが、有料区間では一部ETCが導入されています。例:第二京阪道路の有料部分。
  • 高速自動車国道:ETCは標準装備として広く導入されており、割引制度や通勤時間帯割引なども適用されます。

ETCを使うことで料金支払いがスムーズになり、割引制度を活用できる点も高速自動車国道の特徴です。

使い方・目的・安全性の違い

自動車専用道路と高速自動車国道は、どちらも自動車専用ですが、設計目的や整備体制、安全性の観点で大きな違いがあります。

設計目的の違い

道路が作られる目的によって、設計方針や利用方法が異なります。

  • 自動車専用道路:地域内の交通をスムーズにするために設計されており、渋滞回避や都市近郊の移動効率化が主な目的です。信号や交差点は少なく、一般道からのアクセスも考慮されています。
  • 高速自動車国道:都市間の高速大量輸送を目的として設計され、長距離移動に適した道路です。本線合流やサービスエリアなど、長距離運転に必要な施設も整備されています。

つまり、自動車専用道路は「地域密着型」、高速自動車国道は「全国ネットワーク型」といえます。

安全性や整備体制

安全面や整備体制にも明確な違いがあります。

  • 自動車専用道路:信号や交差点がある場合もあり、緊急車両用の設備やパトロールは限定的です。冬季の除雪や悪天候時の対応は管理者によって差があります。
  • 高速自動車国道:緊急電話やパトロール、交通管制センターなどの安全管理体制が充実しています。冬季は除雪が迅速に行われ、路面状況に応じた通行規制も徹底されています。

このように、長距離高速移動を前提とする高速自動車国道は、安全性や整備体制が自動車専用道路よりも高度に整えられている点が特徴です。

代表的な自動車専用道路と高速自動車国道の実例

実際の道路を例に挙げると、自動車専用道路と高速自動車国道の違いがよりイメージしやすくなります。

自動車専用道路の例

自動車専用道路は、地域交通の円滑化や都市近郊の移動効率化を目的として設置されています。代表例は以下の通りです。

  • 名阪国道(奈良~三重):無料で走れる自動車専用道路。地域間のアクセスに便利。
  • 第二京阪道路(大阪~京都):一部有料区間がありますが、地域交通の円滑化が目的。
  • 伊勢二見鳥羽ライン(三重):観光地へのアクセス向上のために整備された自動車専用道路。

これらの道路は、標識が青色で、無料区間も多く、地域密着型の道路です。

高速自動車国道の例

高速自動車国道は都市間高速輸送を目的としており、整備・管理が高度に行われています。代表的な道路は以下です。

  • 名神高速道路(名古屋~大阪):全国ネットワークの中核を担う高速道路。
  • 新名神高速道路(大阪~名古屋):混雑緩和と都市間輸送のために整備。
  • 東名高速道路(東京~名古屋):日本の主要都市を結ぶ高速道路。

これらは標識が緑色で、ETC対応・有料が基本であり、高速走行に適した設計です。

混同しやすい道路も紹介

名阪国道

一見高速道路のように見えるが、自動車専用道路として設置されている道路もあります。運転者が混乱しやすい例を紹介します。

  • 第二京阪道路:全区間が高速道路ではなく、一部は自動車専用道路として無料区間も存在。
  • 名阪国道:一般的に「高速道路」と誤解されがちですが、無料の自動車専用道路です。
  • 新湘南バイパス:有料・無料区間が混在し、標識で確認が必要。

混同を避けるためには、標識の色や入口の表示、有料料金所の有無を確認することが大切です。

まとめ|違いを理解して安全・快適にドライブしよう

自動車専用道路と高速自動車国道は、どちらも自動車専用ですが、法律上の区分、管理者、設計目的、料金、標識、通行ルールなどで違いがあります。

  • 自動車専用道路は地域交通の円滑化が主目的で、青地標識、無料区間が多い。
  • 高速自動車国道は都市間輸送を目的に整備され、緑地標識、有料・ETC対応が基本。

道路の違いを理解して標識や制限速度を守ることで、安全で快適なドライブが可能になります。
また、古い車や高年式車で高速走行に不安がある場合は、利用区間や道路種別を確認して運転することが安全性向上につながります。

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