車検と自賠責保険の関係を正しく理解しよう
自動車を所有している限り、避けて通れない「車検」と「自賠責保険」。この2つは切っても切れない関係にありますが、「どちらが先?」「どう手続きするの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
自賠責保険がないと車検は受けられない?
結論から言えば、自賠責保険に加入していない車は車検を受けることができません。
これは、道路運送車両法に基づいたルールであり、車検の際に有効な自賠責保険証明書の提出が必須となっています。
つまり、車検を受けるには、あらかじめ自賠責保険の契約を済ませておく必要があります。
更新時に整備工場やディーラーが手続きを代行する場合もありますが、その際も「自賠責加入ありき」という流れは変わりません。
また、自賠責保険は強制保険と呼ばれ、万が一の事故で相手にけがをさせた際の最低限の補償を行うためのものです。そのため、契約していない状態での運行は法律違反となり、罰則(違反点数6点・1年以下の懲役または50万円以下の罰金)も科されます。
車検と同時に自賠責保険を更新するのが一般的
自賠責保険は「車検と同時に更新する」のが一般的です。
その理由は、自賠責保険の契約期間を次回車検の有効期限に合わせておくと管理しやすく、手続きも一括で済ませられるからです。
特に継続車検の場合、多くの人が25か月分の自賠責保険に加入します。これは、車検の有効期間が通常24か月(2年)であるため、次の車検時にも保険期間が十分に残っているようにするためです。
整備工場やディーラーで車検を受ける場合、自賠責保険の手続きもセットで進めてもらえることが多く、まとめて支払うことで手間も省けるため、多くのユーザーがこの方法を選んでいます。
自賠責保険が先、車検が後が正しい順番
車検と自賠責保険の手続きを行う際には、「自賠責保険の加入が先」「車検はその後」という順番が正しい流れです。
なぜなら、車検を受けるには「有効な自賠責保険証明書」が必要だからです。
この証明書を提示しなければ、車検の受付すらしてもらえません。
実際には、ディーラーや整備工場に車を持ち込むと、そこで「まず自賠責保険の加入手続き」が行われ、その後に整備・点検・車検という流れになります。つまり、自賠責保険証明書を用意して初めて車検が成り立つのです。
自分で自賠責保険を更新する場合でも、車検予約の前に保険を契約して証明書を準備しておく必要があります。
自賠責保険の更新タイミングと保険期間の決め方
自賠責保険は「いつ更新するのか?」「何ヶ月契約すればいいのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。実は車検と深い関係があり、タイミングを間違えると手続きに手間がかかってしまうことも。
自賠責保険の更新は車検ごと?
はい、基本的には車検のタイミングで自賠責保険を更新するのが一般的です。
その理由は、自賠責保険が「車検を受けるための必須条件」だからです。
車検の際には、有効期限内の自賠責保険に加入していることが求められます。したがって、車検のたびに自賠責保険を一緒に更新しておくことで、次回の車検時にもスムーズに対応できます。
自賠責保険は1ヶ月単位で契約できますが、車検とセットで更新すれば管理がしやすく、更新忘れのリスクも減らせるというメリットがあります。
継続車検の場合は「25か月」が基本
新車登録以外の通常の継続車検(2年車検)の場合、多くの人が自賠責保険を「25か月」で契約します。
この25か月という期間には理由があります。車検の有効期間が24か月であるため、万が一車検日が少し遅れてしまっても、自賠責保険が切れないように1か月余裕を持たせるのが一般的な考え方です。
例えば、2025年8月に車検を受けた場合、自賠責保険は2027年9月末までの25か月契約にしておくと、次回車検の前にも保険が切れることなく安心です。
一部の業者では24か月で案内されることもありますが、25か月を選んでおくほうが手続き上スムーズで安全です。
車検有効期限と自賠責保険の有効期限を合わせる理由
自賠責保険と車検の有効期限は、できるだけ一致させておくことが望ましいです。その理由は以下の通りです。
- 管理しやすくなる:期限がバラバラだと、どちらか一方を忘れやすくなり、更新漏れのリスクが高まります。
- 無駄な出費を防げる:短期間で複数回更新する必要がなくなり、必要最小限の保険料で済みます。
- 次回車検の際に余裕がある:25か月契約にしておけば、次の車検に間に合わないという事態を避けられます。
特に自分で車検を予約・実施する場合は、自賠責保険の有効期限が切れていないかどうかを事前に確認しておくことが大切です。逆に、自賠責保険が先に切れてしまうと、仮ナンバーを取得するなどの余計な手続きが発生することもあります。
車検費用に自賠責保険は含まれている?
車検を受けるときに見積もりを取ると、思ったより金額が高くて驚いた経験はありませんか?
実はその中には「自賠責保険料」も含まれており、これは法定費用として必ず支払わなければならない項目です。
ディーラーや整備工場でまとめて支払う仕組み
車検の際、多くの人がディーラーや整備工場に一括で費用を支払うのが一般的です。この中には、点検・整備費用のほか、法定費用(自賠責保険料・重量税・検査手数料など)も含まれています。
自賠責保険の加入手続きは、ディーラーや整備業者が代行してくれるため、ユーザーが個別に保険会社と契約する必要はありません。
そのため、「車検と自賠責を別々に意識していない」という人も多く、手続きの簡便さと安心感から、この方法が主流となっています。
もちろん、見積書には「自賠責保険料」という項目が明記されているはずなので、内容をよく確認しておくと安心です。
自賠責保険料の内訳と相場
自賠責保険料は、車種や保険期間によって異なりますが、全国一律の金額で決まっています。これは、民間の任意保険とは異なり、国の制度に基づく強制保険だからです。
2025年時点での主な保険料(24か月車検の場合・2025年4月以降契約の一例)は以下の通りです。
車種 | 保険期間(25か月) | 保険料(目安) |
---|---|---|
普通自動車 | 25か月 | 約17,650円 |
軽自動車 | 25か月 | 約17,540円 |
二輪車(250cc超) | 25か月 | 約9,870円 |
※ 年度や制度改定により多少の変動があります。最新情報は損保会社や国交省のHPで確認できます。
自賠責保険料には、以下のような費用が含まれています。
- 傷害・後遺障害・死亡に対する補償費
- 事故被害者支援のための交付金
- 事務手数料(保険会社の運用コスト)
自賠責だけを自分で更新することもできる?
はい、自賠責保険だけを自分で更新することも可能です。
更新の際は、損害保険会社の窓口、代理店、または一部の郵便局などで契約ができます。最近では、ネットから申し込んでコンビニで証明書を受け取れるサービスも増えており、比較的簡単に手続きができます。
ただし、車検を自分で通す(ユーザー車検)場合や一時抹消車を再登録する場合などの特殊なケースでない限り、ディーラーや整備工場に任せたほうが手続きミスの心配もなく安心です。
自分で更新する際は、車検証の情報が必要であり、契約時には保険期間の設定ミスや証明書の保管にも注意が必要です。
一方で、保険料の比較ができたり、手数料がかからないというメリットもあります。
車検が切れるタイミングで注意すべき自賠責保険の更新
車検と自賠責保険は密接に関係していますが、それぞれの有効期限は必ずしも完全に一致しているとは限りません。特に車検が切れるタイミングで自賠責保険がどうなるか、更新を忘れてしまった場合のリスクなど、注意すべきポイントがあります。
車検切れでも自賠責保険は自動で切れない?
車検が切れたとしても、自賠責保険の有効期限とは連動していないため、自動で切れることはありません。
自賠責保険は契約時に定めた保険期間(たとえば25か月など)に従ってカウントされるため、車検の有効期限と自賠責保険の期限がズレていることもあります。
例えば、車検が8月末までであっても、自賠責保険は9月末まで有効ということがあり得ます。この場合、たとえ車検が切れて車を公道で運転できなくなったとしても、自賠責保険自体はまだ有効であるということです。
ただし、公道を走るには「車検」と「自賠責保険」の両方が揃っている必要があるため、車検切れの状態では運転できません。
自賠責保険の有効期限はどうやって確認する?
自賠責保険の有効期限は、以下の方法で簡単に確認できます。
- 自賠責保険証明書(保険証券)を見る
→ 契約時に交付される書類の中に「保険期間の開始日・終了日」が明記されています。 - 車検ステッカー(検査標章)とは別物なので注意
→ フロントガラスに貼ってある「車検ステッカー」の日付は車検の有効期限であり、自賠責保険の期限とは一致しないことがあります。 - 自賠責保険を契約した保険会社に問い合わせる
→ 紛失した場合や不明な場合は、契約時の情報(車両番号・登録番号など)をもとに保険会社へ照会可能です。
特に中古車を購入した場合や、以前の契約情報が手元にない場合は、保険が切れていないか早めに確認することをおすすめします。
更新し忘れたときのリスクと罰則
自賠責保険の更新を忘れてしまった場合、重大なリスクと罰則が発生する可能性があります。
- 公道を走行すると違反・重い処分対象に - 無保険運行として、道路交通法違反に該当 - 罰則:1年以下の懲役または50万円以下の罰金 - 違反点数6点 → 即時免許停止
- 事故を起こした場合、自腹で賠償することに → 任意保険に入っていても、自賠責が切れていると保険会社からの補償が受けられないケースがあります。
- 再契約に手間がかかる → 保険が切れている期間があると、再契約の際に証明書の提出や仮ナンバーの取得が必要になることも。
つまり、自賠責保険は車検と同様に、「切らさず更新し続けること」が絶対条件。車に乗っていなくても、自賠責が切れている状態は大きなリスクとなるため、更新日は忘れずに管理しましょう。
自賠責保険に関するよくある疑問Q&A
車検や車の手続きを進めていく中で、自賠責保険に関するちょっとした疑問が浮かぶこともあるでしょう。
廃車時や抹消登録時の自賠責保険は返金される?
はい、廃車や抹消登録を行った場合、自賠責保険の「残り期間」に応じて保険料が返金される(=解約返戻金がある)ことがあります。
返金を受けるには、以下の書類を用意して保険会社や代理店に解約手続きを申請します。
- 自賠責保険証明書(原本)
- 登録事項等証明書(永久抹消や一時抹消の証明)
- 印鑑(契約者の認印)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 口座情報(返戻金の振込先)
解約できるのは「保険期間が残っている場合のみ」なので、期間がほとんど残っていない場合は返金額も少なくなります。
一時抹消の際でも解約可能です。
名義変更をした場合、自賠責保険はどうなる?
名義変更を行った場合でも、自賠責保険はそのまま有効です。
ただし、保険証明書に記載された「契約者名」や「車の所有者」が旧名義のままになっているため、保険会社での名義変更手続き(訂正)が必要です。
名義変更に関してよくあるポイントは以下の通りです。
- 旧所有者の保険を引き継ぐには、所有権移転後すみやかに手続きが必要
- 車検時に名義と保険契約者が一致していないと手続きに時間がかかることがある
- 手続きは、保険代理店・郵便局・損害保険会社などで対応可
名義変更後にトラブルにならないためにも、早めの訂正をおすすめします。
車検なしで自賠責だけ加入できる?
はい、条件付きで「車検を通さずに自賠責保険だけ加入する」ことも可能です。
これは主に以下のようなケースで行われます。
- 一時抹消された車に仮ナンバーをつけて一時的に運行する場合
- ユーザー車検を受ける前に自賠責だけ先に加入しておく場合
この場合、保険期間は1か月や2か月など、短期間の契約も可能です。
たとえば、仮ナンバーの有効期間が5日間であっても、1か月単位で自賠責に加入する必要があります。
ただし、通常の運行目的での加入は認められないため、あくまで車検・登録・輸送等の必要がある場合に限定されます。
まとめ|車検と一緒に自賠責保険の更新も忘れずに!
車検と自賠責保険は、切っても切れない重要な関係にあります。
自賠責保険に加入していなければ車検を受けることはできず、更新忘れは法律違反となる可能性もあります。
車検のタイミングで自賠責保険を更新するのが最も安心で効率的な方法です。
特に整備工場やディーラーで手続きを一括で行えば、更新忘れのリスクも軽減されます。
また、廃車時や名義変更、仮ナンバー取得時など、さまざまな場面で自賠責保険の扱いが関係してきます。
この記事を参考に、自賠責保険の役割と更新のタイミングを正しく理解し、安全で安心なカーライフを送りましょう。