1. お車ユーザーの豆知識

自動車税はいつ、どうやって戻る?還付金の受取方法と5年の時効をチェック!

月割り還付

1. 普通車なら「月割り」で戻る!自動車税還付の基本ルール

普通車を廃車にする際、最も大きなメリットといえるのが「自動車税(種別割)」の還付です。軽自動車にはないこの制度について、まずは基本となるルールを整理しましょう。

自動車税の還付の要件

軽自動車にはないメリット!「自動車税(種別割)」の還付とは

一般的に「自動車税」と呼ばれるものには、実はいくつかの種類があります。廃車時に「月割り」で戻ってくるのは、以下のうち「普通車の自動車税(種別割)」のみです。

  • 自動車税(種別割): 普通車のみ月割り還付あり。 排気量に応じて税額が決まる。
  • 軽自動車税(種別割): 還付なし。 4月1日時点の所有者に1年分が課税される。
  • 自動車重量税: 車の重さに応じて課税。廃車(解体)時に残り期間分が還付される。

普通車の自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に対して1年分(4月〜翌3月分)が課税されます。年度の途中で廃車手続き(抹消登録)を行うと、手続きを完了した翌月から3月までの未経過分が月割りで返還されます。 現在の普通車の税額表は以下の通りです。2019年10月の税制改正により、新車登録時期によって税額が異なります。

排気量 2019年9月30日以前の登録
(旧税率)
2019年10月1日以降の登録
(新税率)
1000cc以下 29,500円 25,000円
1001cc~1500cc 34,500円 30,500円
1501cc~2000cc 39,500円 36,000円
2001cc~2500cc 45,000円 43,500円
2501cc~3000cc 51,000円 50,000円
3001cc~3500cc 58,000円 57,000円

※スマホの方は左右にスクロールしてご確認ください。

自動車税を1年分まとめて納めた後に車を手放す場合、その期間分は「所有していない」ため、法的に返還される権利があります。

自動車税

還付を受けるための必須条件:名義変更ではなく「抹消登録」が必要

ここで非常に重要なのが、還付を受けるための手続き内容です。 「誰かに車を売った(名義変更)」だけでは、自動車税事務所からあなたへ税金が還付されることはありません。

還付が発生する唯一の条件

自動車税の還付を受けるには、運輸支局(陸運局)にて「抹消登録(廃車手続き)」を完了させる必要があります。

※抹消登録とは? 詳しくは 抹消登録とは?車の廃車手続きの手順と必要書類 でも解説しています。

還付の対象となる手続きは以下の2種類です。

  • 一時抹消登録: 長期間乗らない場合などに、一時的に使用を止める手続き(ナンバーを返す)
  • 永久抹消登録: 車を解体し、二度と乗れないようにする手続き

もし中古車買取店に売却した場合は、店側が「名義変更」のみを行い、還付金相当額を査定額に含める(または含めない)という商習慣になっています。確実に税事務所から現金で受け取りたい場合は、自身で抹消手続きを行うか、還付金の手続きを透明に行ってくれる廃車買取業者へ依頼するのが確実です。

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2. いくら戻る?【最新版】還付金額のシミュレーションと例外規定

普通車の自動車税(種別割)の還付額は、基本的に「年間の税額 ÷ 12ヶ月 × 残り月数」で算出されます。ただし、100円未満の端数調整などがあるため、単純な割り算とは数十円〜数百円のズレが生じることがあります。

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【排気量別・月別】還付金額早見表で目安をチェック

以下の表は、最も一般的な「2019年9月30日以前に新車登録された自家用乗用車」の還付金額一覧です。 手続きを完了した「翌月」から3月までの分が戻るため、例えば8月中に手続きを終えれば、9月〜3月までの7ヶ月分が還付されます。

排気量 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月
1000cc以下 27,000 24,500 22,100 19,600 17,200 14,700 12,200 9,800 7,300 4,900 2,400
1500cc以下 31,600 28,700 25,800 23,000 20,100 17,200 14,300 11,500 8,600 5,700 2,800
2000cc以下 36,200 32,900 29,600 26,300 23,000 19,700 16,400 13,100 9,800 6,500 3,200
2500cc以下 41,200 37,500 33,700 30,000 26,200 22,500 18,700 15,000 11,200 7,500 3,700
3000cc以下 46,700 42,500 38,200 34,000 29,700 25,500 21,200 17,000 12,700 8,500 4,200
3500cc以下 53,100 48,300 43,500 38,600 33,800 29,000 24,100 19,300 14,500 9,600 4,800
4000cc以下 60,900 55,400 49,800 44,300 38,700 33,200 27,700 22,100 16,600 11,000 5,500
4500cc以下 70,100 63,700 57,300 51,000 44,600 38,200 31,800 25,500 19,100 12,700 6,300
6000cc以下 80,600 73,300 66,000 58,600 51,300 44,000 36,600 29,300 22,000 14,600 7,300
6001cc以上 101,700 92,500 83,200 74,000 64,700 55,000 46,200 37,000 27,700 18,500 9,200

※表の月は「抹消手続きが完了した月」を指します。スマホの方は横にスクロールしてご確認ください。

注意: 手続きが月末ギリギリになり、翌月の1日にずれ込んでしまうと、還付金がまるまる1ヶ月分(数千円単位)減ってしまいます。余裕を持った手続きが鉄則です。

注意!「登録時期」と「経過年数」で還付額が変わる2つのケース

上記の早見表には、大きく分けて2つの「例外」があります。ご自身の車が以下の条件に当てはまる場合、金額が前後するため確認が必要です。

1. 令和元年(2019年)10月1日以降の登録車
税制改正により自動車税自体が引き下げられているため、還付金額も上記の表より100円~4,100円ほど少なくなります。

2. 登録から13年超のガソリン車・10年超のディーゼル車
いわゆる「重課」の対象車です。毎年支払う税額が15%上乗せされているため、還付金の計算もその割増後の税額が元になります。結果として、還付される金額も表より15%程度多くなります。

ご自身の車がどの区分に該当するか、車検証の「初度登録年月」を見て判断しましょう。

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3. 地方税の滞納はNG?還付金を受け取れないケースと注意点

自動車税の還付は法律で決められた権利ですが、どんな場合でも必ず現金が手元に戻ってくるとは限りません。特に注意すべき「還付金が相殺されるケース」と「手続きのタイミング」について解説します。

住民税や事業税の滞納があると「充当」されてしまう

自動車税(種別割)は「都道府県税」という地方税の一種です。そのため、他に未納となっている地方税がある場合、還付金は優先的にその支払いに充てられます。これを「充当(じゅうとう)」と呼びます。

還付金が手元に残らない主なケース

  • 住民税や固定資産税などを滞納している
  • 過去の自動車税に未納分がある
  • 個人事業主で個人事業税を滞納している

※これらの未納がある場合、還付金は自動的に補填に回されるため、手元には「充当通知書」のみが届き、現金は受け取れません。

3月に手続きをすると「還付金0円」になる理由

自動車税の還付金は、あくまで「翌年3月までの未経過分」を返す仕組みです。そのため、**3月中に抹消手続きを完了させた場合、還付金は0円となります。** しかし、還付金が0円だからといって、3月の手続きに意味がないわけではありません。

3月の廃車は「最大の節税対策」

3月31日までに抹消登録を完了させれば、4月1日から始まる翌年度分(数万円単位)の納税通知書が届かなくなります。
還付金は発生しませんが、翌年の重い税負担を完全にゼロにできるため、1年の中で最も重要な廃車タイミングといえます。

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逆に、4月1日に手続きをしてしまうと、その時点では還付金が発生しますが、一度「1年分の満額」を支払う義務が生じるため、実質的な出費は3月中に廃車するより増えてしまいます。

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4. 届かない場合はどうする?還付通知の受け取りと換金の手順

廃車手続きが終わっても、その場ですぐに還付金が支払われるわけではありません。お手元に現金が戻るまでには一定の期間と、郵送される「通知ハガキ」による手続きが必要です。

手続きから1〜2ヶ月後に届く「過誤納金等還付通知書」

運輸支局で抹消登録が完了すると、そのデータが税事務所に送られ、還付の処理が始まります。

還付金受け取りまでの流れ

  1. 運輸支局で「抹消登録」を完了する
  2. 約1〜2ヶ月後に都道府県から「過誤納金等還付通知書」が届く
  3. 指定の方法で換金手続きを行う

ここで注意したいのが「住所変更」です。通知書は車検証に記載された住所(または納税通知書が届いていた住所)に郵送されます。引越し後に住所変更手続きをしていない場合、ハガキが届かず還付金を受け取れなくなる恐れがあるため、心当たりがある場合は早めに各都道府県の税事務所へ連絡しましょう。

住所変更

受け取り方法は2種類:口座振替と金融機関窓口

還付金の受け取り方法は、もともとの納税方法や事前の登録によって以下の2パターンに分かれます。

受け取り方法 内容と手順
指定口座への振込 自動車税を口座振替で支払っていた場合や、抹消手続き時に口座を指定した場合。自動的に振り込まれます。
金融機関窓口で受け取り 現金納付(コンビニ等)をしていた場合。届いた通知ハガキを指定の銀行(地方銀行等)や郵便局の窓口へ持参し、現金で受け取ります。

窓口で換金する際は、「通知ハガキ・本人確認書類(免許証など)・印鑑(認印可)」の3点が必要になります。

法人・相続人が代理で受け取る場合の必要書類

車の所有者が法人である場合や、亡くなった方の車を相続人が廃車にした場合は、追加の書類が必要になります。

法人の場合
窓口で換金する際、通知書に加えて「代表者印(丸印)」または「委任状と受任者の本人確認書類」を求められることが一般的です。

所有者が亡くなっている場合
相続人が受け取るには、戸籍謄本や遺産分割協議書など、正当な相続関係を証明する書類が必要となります。
手続きが非常に煩雑になるため、事前に各都道府県の税事務所へ相談することをおすすめします。

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5. 期限切れに注意!還付金の有効期限と「5年の時効」

「過誤納金等還付通知書」が届いたら、中身を確認して満足するのではなく、すぐに換金手続きを行いましょう。還付金を受け取る権利には、実は厳格な「有効期限」が設けられています。

通知書が届いたら1年以内に換金しよう

ハガキ(通知書)を持って指定の金融機関や郵便局の窓口で現金を受け取れる期間は、通常「発行日から1年以内」です。

もし1年を過ぎてしまった場合、そのハガキを使って窓口で直接換金することはできなくなります。
その際は、各都道府県の自動車税事務所などで「再発行」や「支払期間経過」の手続きを改めて行う必要があり、余計な手間と時間がかかってしまいます。

「後で行こう」と思っているうちに紛失したり、期限を切らしたりしないよう、ハガキが届いたらその週のうちに手続きを済ませるのが理想的です。

過誤納金等還付(充当)通知書

5年を過ぎると受領権が消滅する

さらに注意が必要なのが、法律で定められた時効です。自動車税に限らず、地方税の還付を受ける権利は、地方自治法に基づき「5年」で時効を迎えます。

5年を過ぎると「1円も」戻りません

還付金が発生してから5年が経過すると、受領する権利そのものが完全に消滅します。この場合、都道府県側でも支払うことができなくなるため、どんな理由があっても還付金を受け取ることは不可能になります。

「数年前に廃車にしたけれど、通知が届いていたか覚えていない」「引越してハガキを見ていない」という心当たりがある方は、時効を迎える前に一度、当時の登録住所を管轄していた自動車税事務所へ問い合わせてみましょう。

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6. 年度末の混乱を避けて確実に還付を受けるならプロへ相談

「還付金を受け取りたいけれど、手続きが難しそう」「平日は仕事で運輸支局(陸運局)へ行けない」という方は多いはず。特に、年度末に差し掛かっている場合は、タイミングが運命の分かれ道となります。

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3月は「魔の1ヶ月」!その理由とは

  • 陸運局の極端な混雑: 3月末は1年で最も混み合い、窓口で数時間待ち、書類の不備で受理されないといったトラブルが頻発します。
  • 4月1日の課税リスク: 手続きが1日でも遅れて4月1日になると、手放すはずの車に「新年度の納税義務(数万円)」が発生してしまいます。
  • 引取業者のパンク: 3月は廃車依頼が集中するため、レッカー車の手配がつかず、期限に間に合わないケースがあります。

還付金を確実に最大化し、かつ翌年度の重い税金を確実に止めるためには、**2月中から準備を始め、遅くとも3月上旬には書類を揃えておく**のが最も賢い選択です。

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